「モラルのない心を成敗ッ」。 侍姿でまちを巡り、 ごみゼロをともに目指す 「ゴミ拾い侍」の活動とは

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「モラルのない心を成敗ッ」。侍姿でまちを巡り、ごみゼロをともに目指す「ゴミ拾い侍」の活動とは 2022.06.14

OVERTURE

地域住民や企業とともに、より気軽で楽しい環境美化活動を行おうと始まった「としま“まちキレイ”プロジェクト」。その一翼を担うのが、デニムの着物・刀に見立てた火ばさみを持ち、ごみ拾いパフォーマンスを行う集団「ゴミ拾い侍」です。この日活動に参加されたおふたりに、取り組みを始めた理由や伝えたい思い、豊島区での活動の展望などを伺いました。

Profile ゴミ拾い侍 Trash Picking Samurai

侍の格好で各地を訪れ、殺陣を取り入れたごみ拾いパフォーマンスを行う集団。洗練された演技は国内外で大きな反響を呼び、Tik Tokのフォロワーは60万人以上(※)。現在は週2回、池袋を中心に活動し、その様子をSNSで配信している。2022年度「としま“まちキレイ”推進大使」のほか、3Rを推進する環境省Re-styleサポーターを務める。

※2022年6月現在。

刀のように火ばさみを構え、青いデニムの着物姿で、颯爽とごみを回収していく――。

毎年5月30日前後に実施される豊島区の清掃イベント、『ごみゼロデー』。今年は、90周年事業の部会でもある「としま“まちキレイ”プロジェクト」の取り組みとして、推進されています。

5月30日に池袋西口公園で行われたセレモニー後のごみ拾い活動では、区役所職員をはじめ、区内の町会・商店会・学校・企業関係者など、250人近くがごみ袋を片手に街を巡りました。中でも目を引いたのは、ごみ拾いパフォーマンス集団「ゴミ拾い侍」です。
「取り組みを始めたのは10年前。7~8年前に東京に進出し、今は豊島区をはじめ東京都内を中心にパフォーマンスを続けています。今後さらに各地に『ごみ拾いサークル』を作って、日本全国、そして世界へと、活動の輪を広げていくことが目標です」

現在、国内に2人、ロサンゼルスに2人、女性チームのごみ拾い乙女も含めて、計5名で活動を行っている「ゴミ拾い侍」。「モラルのない心を成敗」という合言葉には、活動で得た気付きが込められているといいます。

「最初は『ごみを成敗』と呼び掛けていたんですが、もともとは望んで購入されたものの一部のはず。悪いのはごみ自体でなく、処理を人任せにしてしまう人の心だと感じたんです。モノを『置いている』、という感覚なのかもしれませんが、その先をきちんと考える意識の変化が必要だと思います」
この日のごみ拾い活動では、空き缶やたばこの吸い殻、傘などが多く目立ちました。それでも、他の区での活動と比較して、としまのまちはとてもきれいだと声を揃えます。

2022年3月からは、「としま“まちキレイ”推進大使」も務める彼らに、地域を担う役割への意気込みを聞きました。

「としまのまちをすべて巡り、キレイにしていくのはもちろん、SNSなどを使って地域の魅力も伝えていくつもりです。私たちの個性を生かして、『大使』の務めをしっかり果たしたいと思います」

エンタメと美化活動。2つを掛け合わせながら、現代ならではのツールを駆使して環境美化に貢献するメンバーたち。
そこには、まちの「きれい」を大切にする「侍」の姿がありました。

NEWS

ごみ拾い侍

渋谷や池袋が拠点のゴミ拾いパフォーマンス集団。環境省Re-styleサポーターにも就任。TikTokやYoutubeにて海外からも「カッコイイ」と反響を呼んでいます。

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